毒素感傷文

院生生活とか、読書の感想とかその他とか

ハッチの組織論を読む

組織論については結構いろんな本を通して考えてきたような気がするけれども、この本がいちばんいろんな角度から検討されていてなおかつ実用的であったと思います。ほとんど教科書みたいな本なので(というか教科書なのでしょう)、読みたいところだけ読んで…

100冊読破 3周目(51-60)

1.現代社会の存立構造(真木悠介) 現代社会の存立構造 作者: 真木悠介 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 1977/03 メディア: 単行本 クリック: 3回 この商品を含むブログ (7件) を見る 2014年に、この本を解読する本が発刊されているようである。社会学…

100冊読破 3周目(41-50)

1.ハイエクの政治思想―市場秩序にひそむ人間の苦境(山中優) ハイエクの政治思想―市場秩序にひそむ人間の苦境 作者: 山中優 出版社/メーカー: 勁草書房 発売日: 2007/03/09 メディア: 単行本 クリック: 15回 この商品を含むブログ (18件) を見る 『市場原…

放送大学の通信指導(中間考査...のようなもの)を提出する

えーと提出してから気づいたのですがわたくし大きな盲点がございました。 これ、1問でも正解していれば合格なのだそうです・・・。 在学してるんやから知っておけや!という話ですが、仕事があまりにも忙しくてほとんど授業は聴けないほどなので、そもそも…

万物は流転する -3年目にっき

とうとう社会人3年目に乗り出した。いや別にふつうに過ごしていればなんら不思議のないことであってどうにも腑に落ちないが、皆様いかがお過ごしでしょうか。私は相変わらず激務です。いやしらんけど。 年度が終わるごとに書いている日記と、はじまってから…

夜は短し歩けよ乙女

「あ、これはいい」というのは、森見登美彦の『四畳半神話体系』がアニメになったときから思っていました。あの空間に関する絶妙な感覚は映画では絶対にできないし、テンポ感も小説そのままだったから。今回観に行く機会があったのをとても嬉しく思います。 …

100冊読破 3周目(31-40)

1.日本のメリトクラシー 増補版: 構造と心性(竹内洋) 日本のメリトクラシー 増補版: 構造と心性 作者: 竹内洋 出版社/メーカー: 東京大学出版会 発売日: 2016/12/24 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 日本の学歴社会についての構造の解析。…

100冊読破 3周目(21-30)

1.差異と欲望―ブルデュー『ディスタンクシオン』を読む(石井洋二郎) 差異と欲望―ブルデュー『ディスタンクシオン』を読む 作者: 石井洋二郎 出版社/メーカー: 藤原書店 発売日: 1993/11 メディア: 単行本 購入: 5人 クリック: 36回 この商品を含むブログ…

読書について―1年間の読了記

年度が終わる、まだ本を読んでいる。 1年のおわりに この1年間で読んだ本が200冊を超えた。226冊。厳密にいうなら、あと2-3日ほどの間にもう2冊くらい読む気がするのだけれど、まあ誤差の範囲内ということでかまわないだろう。専門書や雑誌を除いてこの数…

映画感想『ネオン・デーモン』『ロブスター』

ネオン・デーモン 映画『ネオン・デーモン』予告編 監督とか役者とか演出が誰かとかわたくしあんまり覚えることができないですしネタバレも勿論しません。なんというかアングラカルチャー系の映画ですが、好きでした。60席しかない映画館の、10席くらいしか…

影についての知覚 (0)

もうすぐ、働き始めて2年目が終わる。20代もなかばを過ぎて、後半に差し掛かった。いい時期だなあとつくづく思う。 諸々のことについて節目が来たように感じ、まとめを書いてみたいと思ったが、うまくまとまらない。なので、連載のような形式にしてみようと…

100冊読破 3周目(11-20)

1.精神について―ハイデッガーと問い(ジャック・デリダ) 精神について―ハイデッガーと問い 作者: ジャック・デリダ,港道隆 出版社/メーカー: 人文書院 発売日: 1990/05 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 討論を、たとえもうすでにとても遅く…

社会人生活記 -にねんめ編

臨床で働きだして2年目が終わろうとしている。 正直、2年前の春は気分はどん底・お先まっくらの状態で(仲良しだった恋人と破局したところだったのだ)、じぶんはこのさきいったいどうやって生きていくのかと絶望している状況だったしひとりで生きていく自…

2012年08月22日07:26

薬缶の音がする 。私はブランケットを抱いてソファに蹲る 時々珈琲を飲む 窓を開ければ肋間神経を苛むほどの風 中庭を囲んで1200人の生活が営まれている 可視空間に不特定多数の生活を想像すると、途方もないような 嬉しいような悲しいような愛しいような憎…

100冊読破 3周目(1-10)

1.「ものづくり」を変えるITの「ものがたり」―日本の産業、教育、医療、行政の未来を考える(廉宗淳) 「ものづくり」を変えるITの「ものがたり」―日本の産業、教育、医療、行政の未来を考える (クオン人文・社会シリーズ) 作者: 廉宗淳 出版社/メーカー: …

100冊読破 2周目(91-100)

1.いのちの生成とケアリング:ケアのケアを考える(丹木博一 いのちの生成とケアリング: ケアのケアを考える 作者: 丹木博一 出版社/メーカー: ナカニシヤ出版 発売日: 2016/10/30 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る ケアワーカー、それも学生向け…

医療・福祉従事者のひとにオススメ10冊(1-200冊のなかから)

できました!臨床のひとにおすすめ10冊。 とはいえ他のところで出した本はあえて計上していないので、結構これは臨床の人にも強くおすすめだなあという本が普通の「オススメ10冊/コアなオススメ10冊」の方に隠れています。というわけで、あえてそこからもれ…

200冊読了記

前回が終わってから、2か月と少し。気づいたら、200冊目を読み終えていた。 単純に冬の寒さが厳しく、読書以外に楽しめるものがなかったから、というのもある。 前回に書いたブログがこれ。100冊目、こんなに早くくると思っていなくて結構満を持して書いた覚…

100冊の中からオススメ5選/超絶コアなオススメ5選(101-200の中から)

200冊目は、指向性ある読書をしていた気もするので『万人へのおすすめ』がかなり探しにくかったです。なので、それぞれ気になるジャンルのある方は恐れ入りますが個々の書評を読んでいただきたいです。というわけで今回は5冊ずつ。 10冊分ごとの書評に加え…

100冊読破 2周目(81-90)

1.美の歴史/2.醜の歴史(ウンベルト・エーコ) 美の歴史 作者: ウンベルトエーコ,Umberto Eco,植松靖夫,川野美也子 出版社/メーカー: 東洋書林 発売日: 2005/11 メディア: 単行本 購入: 1人 クリック: 56回 この商品を含むブログ (21件) を見る 醜の歴史 作…

100冊読破 2周目(71-80)

1.精神・自我・社会(G.H.ミード) 精神・自我・社会 (現代社会学大系) 作者: G.H.ミード,George Herbert Mead,稲葉三千男,中野収,滝沢正樹 出版社/メーカー: 青木書店 発売日: 2005/03 メディア: 単行本 クリック: 20回 この商品を含むブログ (8件) を見…

100冊読破 2周目(61-70)

1.ソーシャルな資本主義(國領二郎) ‪ ソーシャルな資本主義 作者: 國領二郎 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社 発売日: 2013/03/16 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 日経が出しそうな本。SNSとかクラウドファンディングとかマーケティング…

100冊読破 2周目(51-60)

1.知の生態学的転回2 技術:身体を取り囲む人工環境(村田純一) 知の生態学的転回2 技術: 身体を取り囲む人工環境 作者: 村田純一 出版社/メーカー: 東京大学出版会 発売日: 2013/07/31 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 結構デザイン系にはいい…

未完成の構造と営為―臨床の知覚から

100冊読破を進めるうち、自分が結構なキャパシティを『知覚(あるいは認知)』、と都市論・建築デザインに割いているのだなあと思ったのでここらで一考まとめておきたいなと思います。なぜ看護師である自分が建築や公共性のデザインに興味をもったか、それは…

100冊読破 2週目(41-50)

1.日本のシビックエコノミー―私たちが小さな経済を生み出す方法(フィルムアート社編集部) 日本のシビックエコノミー―私たちが小さな経済を生み出す方法 作者: 江口晋太朗,太田佳織,岡部友彦,小西智都子,二橋彩乃,紫牟田伸子,フィルムアート社編集部 出版…

二階堂奥歯『八本脚の蝶』:生命への言祝ぎについてのあれこれ

こわがりでよわいのはかまわない(仕方がない)が、楽になろうと力任せに何かを定義してはいけない。ー二階堂奥歯『八本脚の蝶』p100 八本脚の蝶 作者: 二階堂奥歯 出版社/メーカー: ポプラ社 発売日: 2006/01 メディア: 単行本 購入: 5人 クリック: 401回 …

暴力の人類史:内省・自律・希求

暴力の人類史 上 作者: スティーブン・ピンカー,幾島幸子,塩原通緒 出版社/メーカー: 青土社 発売日: 2015/01/28 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (30件) を見る 暴力の人類史 下 作者: スティーブン・ピンカー,幾島幸子,塩原通緒 出版社/メーカー: …

100冊読破 2周目(31-40)

1.現代都市理論講義(今村創平) 現代都市理論講義 作者: 今村創平 出版社/メーカー: オーム社 発売日: 2013/03/17 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る 都市理論の潮流を俯瞰しつつ、都市構造についての概説もしてくれる本。何よ…

構造をほどいていく-緩和ケアについてのあれこれ

良い本でした。 最早なんのきっかけで見つけて、読もうと思ったのかわかりませんが。 死すべき定め――死にゆく人に何ができるか 作者: アトゥール・ガワンデ 出版社/メーカー: みすず書房 発売日: 2016/07/01 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る …

100冊読破 2周目(21-30)

この1か月、1日1冊ペースで読んでいたらしい。 1.チェーザレ・ボルジア あるいは優雅なる冷酷(塩野七生) チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷 (新潮文庫) 作者: 塩野七生 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1982/09/28 メディア: 文庫 購入: 9人 ク…