毒素感傷文

院生生活とか、読書の感想とかその他とか

2016-01-01から1年間の記事一覧

構造をほどいていく-緩和ケアについてのあれこれ

良い本でした。 最早なんのきっかけで見つけて、読もうと思ったのかわかりませんが。 死すべき定め――死にゆく人に何ができるか 作者: アトゥール・ガワンデ 出版社/メーカー: みすず書房 発売日: 2016/07/01 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る …

100冊読破 2周目(21-30)

この1か月、1日1冊ペースで読んでいたらしい。 1.チェーザレ・ボルジア あるいは優雅なる冷酷(塩野七生) チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷 (新潮文庫) 作者: 塩野七生 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1982/09/28 メディア: 文庫 購入: 9人 ク…

マッチングアプリとマッチング記

やり始めて1週目くらいのときの記事がこちら。 streptococcus.hatenablog.com というわけで、だらだら続けて2か月が経過したので、ここいらでまとめておこうとおもいます。というかもうあのアプリ辞めようと思いまして。 結論 実際に1度でもお会いする機会の…

映画1年締めくくり-良作映画10選

1.ヴィオレット-ある作家の肖像 streptococcus.hatenablog.com 記事書いてました。良作です。フランス思想・文化・音楽好きな人にはわりとおすすめ 2.マジカル・ガール streptococcus.hatenablog.com くっらい映画です・・・!が、よい。わりと耽美です…

100冊読破 2周目(11-20)

1.蘇える変態(星野源) 蘇える変態 作者: 星野源 出版社/メーカー: マガジンハウス 発売日: 2014/05/09 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (16件) を見る 多芸な人やなあと思って気にかけてはいたのですがたまたま本屋に立ち寄った…

100冊読破 2周目(1-10)

1.こころの処方箋(河合隼雄) こころの処方箋 (新潮文庫) 作者: 河合隼雄 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1998/05/28 メディア: 文庫 購入: 34人 クリック: 301回 この商品を含むブログ (166件) を見る 古本屋で買ってそのままになっていたもの。物事の捉…

100冊読破の中から超絶コアなオススメ10選

すごく人に勧めたい、或いは自分はとても感銘を受けたけれども、とてもじゃないが万人にはオススメできない10選。 1.システムのレジリエンス さまざまな擾乱からの回復力(情報・システム研究機構新領域融合センターシステムズ・レジリエンスプロジェクト…

100冊読破の中からオススメ10選

これ選ぶの結構大変でした。 「なぜ読んだか」「どういう人におすすめか」「100冊読んだあとの自分にとってはどういうものか」というのも付け加えておこうかなと思います。なお読んだ順に1から並べるので、順位とかはありません。

100冊読破(91-100)

1.現象学的心理学(アーネスト・キーン) 現象学的心理学 作者: アーネストキーン,吉田章宏,宮崎清孝 出版社/メーカー: 東京大学出版会 発売日: 1989/09 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 本当はダラン・レングドリッジの本を読むつもり…

100冊読了記

4月から読んだ本が、100冊になった。 実は、100冊読破という試みは私が始めたものではない。Twitterをしていて、知り合いの知り合いがたまたまそんなことを話していて、「おっ面白そうだな」と思ったからやり始めた。確か、『読了に明確な期限は設けない』『…

魔都歩き、数個のプラトー

歩いて考えたことを全部ぶちまけていく。あまり人に伝わるように書く気がないのと、ひとまず自分を鎮めるためのものなので、読むつもりでいてくださるなら先にお伝えしておかねば。読みにくい文章ですみません。最近デザインについての本をよく読んでいるの…

100冊読破(81-90)

1.2.昨日までの世界(上・下)/ジャレド・ダイアモンド 昨日までの世界(上)―文明の源流と人類の未来 作者: ジャレド・ダイアモンド,倉骨彰 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社 発売日: 2013/02/26 メディア: ハードカバー 購入: 5人 クリック: 46回 この商…

100冊読破(71-80)

1.デザイン学-思索のコンステレーション(向井周太郎) デザイン学 (思索のコンステレーション) 作者: 向井周太郎 出版社/メーカー: 武蔵野美術大学出版局 発売日: 2009/09/18 メディア: 単行本 購入: 1人 クリック: 18回 この商品を含むブログ (10件) を見…

映画感想『リリーのすべて』『怒り』

映画『リリーのすべて』予告編 性転換手術を世界で初めて受けた女性(in男性)のはなし。 この映画を観ていたとき中盤くらいから泣けて泣けて仕方がなかったんですが、前半が美しくて楽しいからこそ余計にその危うさと儚さがわかってつらくなるのかも知れま…

君の名は。映画感想

かくも有名となってしまった新海誠最新作品、『君の名は。』を観てきました。 ストーリーについてやメインキャラクターについてはほとんど触れないようにしようと思います。自分はそもそもあまり新海誠作品の、ストーリーやキャラクターには興味がなく、結構…

100冊読破(61-70)

なぜか今回は堅苦しい本ばかりになりました。哲学ばっかりや。 1.メディア論-人間の拡張の諸相(マーシャル・マクルーハン) メディア論―人間の拡張の諸相 作者: マーシャルマクルーハン,栗原裕,河本仲聖 出版社/メーカー: みすず書房 発売日: 1987/07 メデ…

男もすなるpairsというものを

女もしてみむとてするなり。 多少歪んだ動機ながらもマッチングアプリなるものをやってみた 自分は引きこもりのコミュ障である。なおbarとかにいくと威勢がいい(というかよく喋る)。つまり大多数になった途端に喋らなくなったり、場の維持に努めようと奔走…

不登校を振り返る

昨日居酒屋で、不登校の次男と大学生の長男を抱えるおっちゃんと飲んでいたので、ふとその時期のことを思い出した。主観的なつらさと客観的なつらさの両方があり、また家族との関係についても大いに悩んだ時期だったから、ちょっと振り返ってみようと思う。 …

映画感想:『太陽のめざめ』『ストリート・オーケストラ』

太陽の目覚め 名優カトリーヌ・ドヌーヴ主演!映画『太陽のめざめ』予告編 判事カッコエエ。 全体的に音楽がかっこよかったです。 何がおすすめ、というわけでもないのですが、学習するというか教育が人間を救うのだなあと深々実感させられます。 ストリート…

100冊読破(51-60)

1.物質と意識 脳科学・人工知能と心の哲学(ポール・チャーチランド) 物質と意識(原書第3版) 脳科学・人工知能と心の哲学 作者: ポール・チャーチランド,信原幸弘,西堤優 出版社/メーカー: 森北出版 発売日: 2016/08/18 メディア: 単行本(ソフトカバー) …

気が付けば1年半 -18か月振り返り

ここ半年はロクなことがなかった。大変に忙しかったです。 その忙しさの中にもやっぱりあれこれ考えていたので、その過程について書いておこうと思います。 自分が新人のときはどうだったのだろうと新人を見て考える どうだったのでしょう? 今年の新人を見…

100冊読破(41-50)

1.病いと人-医学的人間学入門 病いと人―医学的人間学入門 作者: ヴィクトーアフォン・ヴァイツゼッカー,Viktor von Weizsacker,木村敏 出版社/メーカー: 新曜社 発売日: 2000/03/30 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る なにせ結構古い本な…

『偉大なるマルグリット』『或る終焉』の感想

1.偉大なるマルグリット 偉大なるマルグリット -2月27日(土)、シネスイッチ銀座、YEBISU GARDEN CINEMA ほか全国公開!- ええとね、こっちはポップな広告で紛らわしためっちゃ暗い映画でございます。 私はそういう映画好きなのでよかったんですけど、映画…

100冊読破(31-40)

いつの間にか40冊に到達していた。 1.ラッセル幸福論 ラッセル幸福論 (岩波文庫) 作者: B.ラッセル,安藤貞雄 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 1991/03/18 メディア: 文庫 購入: 9人 クリック: 71回 この商品を含むブログ (63件) を見る 知人がアランの幸…

ヌードモデルをやる。

まだ2回だけど、クロッキーの裸婦のモデルをやっています。珍しいんじゃないかな、と思って所感を書いてみました。 人の前で服を脱ぐということ モデルをする、というと聞こえのいいものだと思います。少なくとも、今の世の中では。承認欲求という言葉がスラ…

100冊読破(21-30)

1.泳ぐのに、安全でも適切でもありません 泳ぐのに、安全でも適切でもありません (集英社文庫) 作者: 江國香織 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2005/02 メディア: 文庫 購入: 4人 クリック: 152回 この商品を含むブログ (175件) を見る あーうーん微妙でし…

100冊読破(11-20)

1.ブラックホールを見つけた男 ブラックホールを見つけた男 作者: アーサー I.ミラー,阪本芳久 出版社/メーカー: 草思社 発売日: 2009/07/22 メディア: 単行本 購入: 1人 クリック: 24回 この商品を含むブログ (6件) を見る 全編を通して重たかったです。 天…

夏の名残の薔薇

タイトルは恩田陸の小説から。 今考えていることを、特に取り留めもなくつらつらと。 人の死が堪える、という話は以前からよくしている。人は死にに行く時、エネルギーを使う。自分自身のものも、他人のものも使って、死へと向かっていく。死へと邁進するに…

100冊読破10/100

年明け前くらいからひっそり始めたこの活動。いえ、SNS上でこれを掲げている方がいらっしゃったのです。特に年数が決まっているわけでもないのですが、面白そうだなと思って自分もやることにしていました。 自分なりのルールとしては、自分の専門の本ない…

真珠のボタン

streptococcus.hatenablog.com 光のノスタルジア、そして真珠のボタンを観終わりました。 前回見た時点で出ていなかった答えが補われた気持ちがするので、もうひとつ記事にしてみようかなと。光のノスタルジアを観た前提で書いているので、真珠のボタン1作…