毒素感傷文

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映画感想『リリーのすべて』『怒り』


映画『リリーのすべて』予告編

 

性転換手術を世界で初めて受けた女性(in男性)のはなし。

 

この映画を観ていたとき中盤くらいから泣けて泣けて仕方がなかったんですが、前半が美しくて楽しいからこそ余計にその危うさと儚さがわかってつらくなるのかも知れません。

全編通して素晴らしい映像美です。街中も、衣類も、本当に素敵です。

リリー(アイナー)が一応この映画の主人公となるのでしょうけれど、どちらかといえばゲルダ(その妻)の人間性の強さ、そして脆さにもスポットが当たっていて素晴らしかったです。

 

今年1番よかった映画になる気がする。

 

 

 


【映画予告編】『怒り(Anger)』特報予告TVCM|監督:李相日/出演:渡辺謙、森山未來、松山ケンイチ、綾野剛、広瀬すず、宮崎あおい、妻夫木聡

 

こちらもよかったです。連日見るべき映画ではなかったかも知れません。

吉田修一が好きなので原作を読んでから行ったのですが、原作を読んでからでもそうでなくても十分に楽しめました。

森山未來宮崎あおいは怪演ともいうべき名演技でしたし、綾野剛妻夫木聡は本当になんというか繊細でいとおしい演技をしてくれたし。

何より撮り方で人肌が本当にセクシーに映っていたのでよかった。いえ、セクシャルな、というよりは肌の質感や温度を伴っていたのでよかったです。撮影方法も、人物にかなり大きくフォーカスをあてているので人間のものの見え方に近い集中ができるのですね。周りが気にならないというか。

 

久々にがっつりアタリの映画を続けて2本も観てちょっと疲れました。