またひとりがたりでもしようかな。
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高校生になって、ようやくもらった一人部屋は北向きで、小高い山の斜面に面してひどく寒い部屋だった。
それでも初夏の風を通せば涼しく、日は一切差さないものの青く冴え冴えとした新緑が目を射抜いた。私はあの部屋が好きだった。
そしていま、日が一切差し込まない一人暮らしのワンルームでこれを書いている。
春の空気が、いや冬の清張な空気がぬるむ瞬間にわたしはいつもひどい憂鬱に苛まれる。その話は大体いつもしているし、毎年本当に調子が悪くなるので、わたしの周囲の人々はそれをよく知っている。
しかし本当に絶望していたのは、ほんとうはこの季節だったのかも知れない。
高校1年生のころはまだ、楽器を(弦楽器を)はじめたばかりで心躍っていた。強いていうなら初めての定期試験の前にうっかりして足の小指を骨折してしまったりもしたが、それなりにあのじくじくした部屋で快適に過ごしていた。
つらかったのは高校2年生のこのころからだ。
そのころ部員との衝突で苦しんで、青い部屋の天井を見上げながらだくだくと涙を流したことがあった。そのくらいから、なんだか何も楽しめなくなっていってしまった。何も楽しくないから、勉強は真面目にやるし、部活も真面目にやる。どんどん成果は出る。けれど自分のいく先なんて誰も考えてはくれるわけでもなし、人の力を借りるにもあまりそのころ両親ともうまくいってなく、私には相談する相手というものがなかった。
後からならいくらでも言える。先のことを考えて、筋道をたてて誰かを説得する方法も知っているし、第一ほんとうにやりたかったのであれば周囲は聞き入れてくれるものだということもわかっている。だけど私にはそのとき、言葉以上に絶対なものはなく、言葉がそうといったらそうなのだと思っていた。否定されたらそこでおしまいだった。
青い部屋で夏を終えて、秋を過ごし、冬になるころには一丁前に抑うつ状態が出来上がっていた。
その年の冬は本当に地獄だったし、少し落ち着いた矢先の春に自殺未遂らしいものをして結局任意入院した話は今でも時々する。もう他人事のようで、あまり実感がないのだけれども。
入院期間は3週間ほどだったけれど、30冊以上本を読んだ。暇だろう、と読書好きの父や姉が持ってきてくれたのだった。入院に際しても母が好きな本を選ばせてくれたので数冊の本を読んだ。
退院までの間、外出は一度したきりだった。
家に試験外泊して、そのあと帰ったのだけど、季節は4月から5月になっていた。春は初夏になっていた。活動していない体でも汗を少しかくほどで、新緑はますます青さを深めていて、その色合いの暴力的なまでのコントラストにやられてしまったのを覚えている。
夏までに、教室に通うことはほとんどできなかった。1週間も続けて行けたことはなかったと思う。出席日数が足りなかったので夏中補習を受けた。昨年の夏には、全国模試のなにかで校内1番だった生徒の残滓だった。誰もかれもが心配してくれていたのを知っていたけど、当時の自分の背中に負うには重すぎる愛情だった。
それがいまから8年前の初夏の記憶。
折角なので、特に脈絡のない読書であるもののここに残しておこうと思う。
- 作者: Jamais Jamais
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よくわからないまま、まあ面白いから読め、と言われて読んだ。血液型はどうでもいいけど、こういう性質を自分に許してもいいぞ!という免罪符なのだなと今となっては思う。血液型はB型なのだが、とてもマイペースで人のいうことをきかないのは今も昔も変わらない。
恩田陸おなじみ、4人の男子による暴露話。
すまないが内容は覚えていない。でも、好きだった。読後、疲れて寝るのがとても心地よかった。何故なら当時夜中眠ることがほとんどできなかったので。
これは・・・なんだったかなぁ!とても面白かったと思う。
三国志自体は北方謙三氏のものしか読んだことがなかったけれど、足りない知識を補完してくれるような本だった。エピソードもそれぞれに面白かったのだけは覚えている。
ドミノ!これはめっちゃくちゃ面白いです。登場人物が合計24人、だったかな、20数名+1匹だったかな。
東京駅構内を知り尽くしている人ならとても面白い本だったのと思う。今はもう改装されてしまったけれど、わくわくしながら読んだ。不思議ですよね。うつで何も楽しくなくてもしんどくても、本を読むくらいの集中力が残されている段階なら、「わくわくする」気持ちを覚えているんですよ。まだ。
あれです。いつもの石田衣良です。多分読んでる途中で過呼吸になって病棟の人呼んだわ。いやーすみません。
赤(ルージュ)・黒(ノワール)―池袋ウエストゲートパーク外伝 (文春文庫 (い47-7))
- 作者: 石田衣良
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
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これも石田衣良ですね。IGWP好きなんですよ。で、何の話か覚えていませんがどうやらサルが頑張る話らしい。覚えてないぞ。けどIGWPはどれも楽しいぞ。
- 作者: 伊坂幸太郎
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伊坂は本当によく映画化されるようになりましたね。これさえも映画化されるっていうんですから驚きです。入院中に読む本じゃないなと思いながら読んでいました。悪くない。ちなみに退院して結構元気になってから、グラスホッパーという名前のカクテルを頼んだことがあります。ミントの味が強すぎて、まだ酒を覚えたころの私にはつらかったです。今度また飲もうかな。
これはあれですね。『人間椅子』が最高だったやつですね。わたししってる。
上と外 下とかやめて欲しいですね。意味が分からんですね。
この話は恩田陸の中ではちょっと異色だったんじゃないかなあと思います。ただもうこれ読むと東南アジアの廃墟にいきたくて仕方なくなるのです。廃墟とか遺構とか。アンコールワットとか行きたくなります。
まったく記憶にない。何故だ。概要を読んでも思い出せない。けど宮部みゆき作品そんなに読んだことないのにはずれた!っていう記憶がないので、きっと楽しく読んだのと思います。
思い出そうとして概要を読もうかと思ったけどやめました。
この時期に読んだ浅田作品で泣かなかった記憶がない。
これ、好きでしたねえ。石田衣良にしては珍しく遊びがあって、男と女の話ばかりじゃなくて。そういう話がいちばん好き。
鷲田氏は受験用の評論でよく出てきていたので、文章も扱うテーマも好きでした。
装いとかそういったことについてそこまで深く考える時期でもなかったので、セクシュアリティやソーシャリティ、皮膚との連続性の話なんかは面白く読んだ覚えがあります。
よく私たち姉妹は「休日の耐えられない短さ」とかいって遊んでいるのですが、原作はこれです。これは...なんだろう、戯曲みたいな話でした。本はかなり読みづらいです。映画化してたので、そちらを観ると話は理解しやすいかもしれない。
中二病ですね本当に以下略
澁澤龍彦が編者で、色んな作家の作品が入っています。たしか泉鏡花もここで初めて作品を読みました。
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この話、とっても好きでした。異文化、セクシュアリティ、宗教、田舎、私の好きなテーマがたくさん詰まった愛情あふるるお話です。あとチョコレート食べたくなる。
そうそう、暗黒のメルヘンと前後してこれを借りたので読んだのでした。
当時は結構文語に慣れなくて四苦八苦した覚えがあります。ひんやりとした雰囲気が好きでしたが、夜の病室で読むのはちょいと怖かったですね。
ああ、この本めっちゃ好きでした。いや、抑うつで入院したのにこんな本読むのかい、とも思いますけれど。なにせ部屋から出るまでが長い。
これも入院中に読むのかい案件。ウヒィ
このころまだそんなに村上龍が好きというわけではなかったのですが、好きじゃないのに認めてしまうよさみたいなものは感じていた気がします。いま?大好きです。
そういえばこんなのも読んだんですね。ちなみに山本周五郎をちゃんと読んだのこの作品だけなんですが、なんだろう、人情ってこういうことをいうのかと得心した覚えがあります。
これ、覚えてます。紙袋に入ってやってきて、目立っていた。面白いよって姉から言われて読んだのです。爆笑というか、ぐへ、ぐへへって感じで笑いました。病室の椅子に体育すわりして読んだ。
これ面白かった記憶がある・・・!薄い本なんですけど、中身つまっていて好きでした見ての通り中国史のはなしです。
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そういえばこれ以降ローマ人の物語読んでないや。読まねば。
蒼穹の昴がよかったんで読んだんですが、蒼穹の昴のインパクトが強すぎてあんまり印象ないですねえ。中原の虹も大好きでした
こんなもんやろか。