毒素感傷文

院生生活とか、読書の感想とかその他とか

看護系アカデミア就活事情について

看護のアカデミアの世界って他の分野と全然違うよね、みたいな話。

私は華々しいキャリアとか研究業績とかないうえに臨床歴も浅くて、一体どうなってんだ。人手不足なんですよ我々の分野は。世知辛いアカデミアの世界では珍しく…みたいな話。読み物程度に読んでください。

 

看護の大学教員を視野に入れている方にももちろん参考にしていただけるように書きますが、それ以外のアカデミアの方に「こんな分野もあるんだ」と面白がって(?)いただけましたら幸いです。

 

履歴書

よくここに書いているのでまあ大体ご存知なのはさておきわかりやすく書きます。

 

学歴

  • 高卒後ブランクあり
  • 専門学校卒(留年歴あり)
  • フルタイム病棟勤務と並行して大学編入
  • 学位授与機構で学士(看護)
  • 非常勤しながら修士

 

職歴

  • 臨床歴: 病棟4年+院生中バイト数年+訪看1年
  • 教育歴: TA歴2.5年くらい

 

研究業績

  • 主著なし(凹)
  • 学会発表3回(全て国内、オーラル2回ポスター1回)

 

えっ…私の履歴書…お粗末…

とか言ってはいけない(言っていいです)。

看護のアカデミアは大体序盤は専門分野の臨床歴3〜5年と修士を求めてくるところが多いです。修士です。博士じゃない。他の分野ならあり得ないことだと思いますが看護はデフォルトです。

博士を求めるところも最近はちらほらありますが、J-RECを見ていると国公立のトップ層のごく一部という感じです。

 

 

応募先概要

1.医大(附属病院あるところ)

必要要件は臨床歴+専門分野の職歴、大学教員の推薦、あとは分野への熱意やらなんやらの書類。

私が出た研究室は看護と直接関係なかったので指導教員に書いてもらうことができず、結構悩みました。職場も非常勤でしたし職歴も浅かったですし、何よりアカデミア就活への推薦書とか書いたことないよ…と断られ。もともとの勤め先の病院も退職して随分経つのでつてもありませんでした。

さあどうする!こんなときのTA歴だ!

ということで、無理を承知でめちゃくちゃ偉い先生に頼みました(たまたまです)。細かい領域は違いますが、それはもう褒めちぎりに褒めちぎった推薦書を超スピードで仕上げて下さいました。足向けて寝られねえ。

 

しかし結果的にこの公募が一次を通るまでに後述の履歴書が通ってしまい、結局面接は辞退しました。申し訳ねえ。どうするのが正解だったのかいまだにわかりません。先の教授にはジャンピング土下座しましたが、これもおそらくは公募あるあるで快く送り出して下さいました。

2ヶ月も審査に時間かけたらそりゃそうなるやろと思うのですが、アカデミアあるあるですね。応募締め切りまでに〆るかも!と言いながら結局締め切らないやつ。

 

2.総合大

というわけで1の大学が焦れてしまって受けた、医学部をもたない大学。私の(たぶん)ドンピシャ専門分野でした。推薦書要らなかったので何も考えずにホイホイ受けました。

見ての通りの履歴書で、どうなんだろうと思いながら出したら2〜3週間ほどで一次通過。面接は専攻領域→専攻領域2回目(細かい条件確認程度でした)→教授会(この審議は私のあずかり知らぬところでおこなわれます)→学長面接(ほぼ形だけ)というフルコースです。

書類提出から学長面接まで大体2ヶ月以上かかりました。他の条件ならばそれで構わないのですが、私は保活がかかっていたのでめちゃくちゃ焦ったかったです。就活というよりも保活で胃が死ぬかと思った。

 

3.(ほぼ)単科大

こちらもまた別領域ですが、「TA歴あるしまあいけるんじゃん」とたかを括っていたら書類落ちしました。実はいちばん意外だった。

でもまあ看護の世界は、後述するように学部教育が90割なので(誤字ではない)臨床歴が厚い人を採るのは当然なのです。単科大で研究科なしの学部しか持たない場合はなおのこと、臨床できっちり動けるソルジャーを養成する必要があるので、臨床を指導できそうな人が好まれるわけです。私みたいなちんぷんかんぷんの研究歴とか要らないわけです(卑屈)。

面接呼ばれて落とされるよりは時間の無駄にならないのである意味助かりましたが。

 

 

面接にあたって

面接、個人的なことながら予定調整がものすごく大変でした。我が子はまだ生後3ヶ月になったかならないかくらいでしたので、預け先がありません。面接は夕方の定時終了後、となると上の子も保育園から帰ってきて夕食の時間です。

奥の手を使いに使って、上の子はベビーシッターの方に任せ、下の子は伴侶に面接地近くまで迎えにきてもらってバトンタッチ。私は面接地まで赴くのにスーツでベビーカーを転がし、下調べをしておいた授乳室で授乳をし(これ自体は慣れていますが)…の謎スケジュールで、そもそも面接対策をする時間はゼロでした。

おまけに面接の時間は普段ならバタバタと子供に夕飯を食べさせてなんなら入浴も済ませているような時間なので、頭はもうおねむモードです。しかもスマホごと子どもを預けてしまってもうダメだ状態

馬鹿なのかな?と自分でも思いながらの面接で、もう詰んだわとしか思っていませんでしたが結果は通過。

…競争者おらんかったんかな。

 

面接ってどんなこと訊かれるの?

おそらく大体どこの大学も似たようなことを訊かれると思うので書いても構わないと思います。

面接官は5名、専攻と隣接領域の教授准教授クラスの方と事務の方だったような気がします(うろ覚えで申し訳ない…)。以下きかれた項目。

 

  1. 履歴書で気になる部分
  2. 臨床で特に力を入れていたこと、印象に残ったこと
  3. 出した書類の自由記述部分(教育への熱意など)
  4. ディプロマポリシーの理解
  5. 身辺事情(これは本来きいていいのか…?)
  6. 研究内容について(チョットだけ)

 

1.履歴書で気になる部分

自慢にもなりませんが私より上はそう居ないのではないかと思うくらいのボロボロの履歴書ですので色々突っ込まれました。

建前を言わざるを得ない身なので、綺麗事はたくさん言いましたが特にそれ以上は突っ込まれず。

 

2. 臨床で特に力を入れていたこと、印象に残ったこと

めっちゃ訊かれました、いや当たり前でしょとは思うんですけど…我々は臨床を教えてナンボなので、どういうことが印象に残ったのか、何をやり残したのか、どうして転職したのか(臨床のやりがい的な部分)などです。

 

3. 出した書類の自由記述部分(教育への熱意など)

これも何訊かれたかぶっちゃけ忘れてしまいましたが書類の情報しか事前情報はないわけですからたくさん訊かれます。TA歴があるので教育上どのようなことに配慮したかとかそんなだったような気がします(物忘れがひどい)。

 

4. ディプロマポリシーの理解

ウッ!出た!本学の理念!!!

いやこれも当たり前以外の何者でもなかったんですが、わたくしうっかりしており面接直前にスマホを子供ごと預けてしまって直前対策もできず完全にしどろもどろでした。うっかりどころではない。

忘れたよそんなん!!!(開き直るな)

あとはその大学に特徴的なこと(学部の構成や大学の特色など)についてどう考えているかなど、結構曖昧な質問もありました。つまり大学運営にコミットできるかどうかの部分だとは思います、まあ私はしどろもどろでしたが(白目)。

 

5. 身辺事情

普通落とされるところだと思いますが、これで落とすなら落としてくれと思って乳幼児2人の育児中であることは申し出ています。特別な配慮をしてほしいなどではありませんが、そもそも転職の目的が研究の継続や家庭生活の両立(自宅で育児していたら研究はできない、臨床をやっていてもやはり研究はしづらい)を目指していたのでほぼ志望動機でした。

乳幼児の育児と両立できる手筈については簡単に説明し、納得いただけたようです。

この辺りも我々の分野のアカデミアでは特殊かと思われますが、もともと9割程度が女性の分野なので育児と仕事の両立は前提のようなもので、どうやりくりするかはむしろ問われてナンボなようにも思います。

 

6. 研究内容について

修士も、修士卒後も少し変わった研究をしているので少しだけ訊かれました。ウェイトは大きくはありません。研究概要、研究の意義、データの取得先などさらっと訊かれるのでそれを答えたら終わりです。1〜5の方が圧倒的に内容は濃かったです。

 

 

面接その後、おわりに

書類の不備が大量にあったので子どもを抱えてその直しをして、工学の学位と保育園入園のために奔走しています。ぶっちゃけ公募よりも学位取得よりも保活の方が難易度高い。

おまけに転居までしてもう瀕死ですが、新年度を迎えます。迎えられるのかな…むかえます…私の屍を越えていけ!!!