毒素感傷文

院生生活とか、読書の感想とかその他とか

台湾旅行①

旅の日記を書く。旅といっても、ほぼ行って帰っただけなので(行ったところといえば故宮博物院九份くらい)、旅程はいまさら書かなくてもいいと思う。ただ、国内で飛行機に乗るのも10年ぶりほどで、国外に出るのは生まれてはじめてという体験が純粋に面白かったので、考えたことをいくつか書き残しておかないと後悔するような気がした。多分一度では書ききれないので、何回かにわけて書く。

 

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こんなに簡単に国外に出られる時代なのに、実は自分は国外に出たことがなかった。最近は驚かれることが多い。
サイモンの旅行定理の熱心な信奉者というわけでもないが、家にいて本を読んでいてさえ得るものはとても多く、しかも働きはじめてから1-2年は必要なものを購入することが多かった。転居や楽器の購入なども、一定の貯蓄と並行すると意外と難儀なものだ。他人と一緒に行動したがる友人をあまりもたないことも影響しているかもしれない。

旅行の中でも海外旅行は自分にとって贅沢以外の何物でもなく(恐らく行きたい場所が欧州や中東など資金・安全面に高リスクとされるところが多かったからではないだろうか)、就職してからも国内旅行ばかりしていた。旅行そのものは嫌いではないが、海外というものに縁をつくる機会がなかったのである。縁があればいきたい、という機運は恐らく20歳になったころにはあったことと思うが、自分はとにかく引っ込み思案で行動力もないためにそういった計画を思いついたことがなかった。

ときに語学留学中の家族の構成員が帰国とともに台湾への旅行を提案してくれ、働き始めてからはじめて(!)3連休を申請した。
飛行機のチケットもホステルの準備も全部家族がやってくれたので、正直自分が海外に出るきっかけとしてなにが必要だったかと言われると微妙だ。今から思えば結局やる気がなかっただけだと思う。一人で過ごすことが好きなツケがここにきて降りかかる。

 

 

台湾について

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写真:泊まった場所の近くの駐輪場。自転車よりオートバイが主流。バスの本数も多い

台湾の国そのものについての話。台湾の人口規模は2300万人程度である(気になって調べた)。近隣諸国と比較すると、韓国が5000万人、インドネシアは2憶3000万人、マレーシア3000万人…タイ7000万人弱。
台中、台南は今でも農業が盛んなよう。空港には水田の写真が多くあった。時差は日本と1時間しかなく、経度による差はあまり感じられないが緯度の差は大きく感じる。気候の差は特に植生に顕著だと思った。

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写真:六張犁駅前

 

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写真:工事中のビルの裏側にて。台北中央市街地・繁華街での光景

電子化・近代化の波と、建築や都市設計の少し取り残された感じは日本とはまた別である。もっとも、わたしも東京という都市圏に住んだことがあるわけではないので行くたびに感じる程度であるけれども。写真のように、ビルの老朽化が感じられる。新しく建造された建物についても、今後30年や50年のことを考えて造られたものとはちょっと考えにくい。桃園機場捷運など、なんというか、急を要した感じがする。直線的なデザインである。では、余裕のある現代的なデザインとはなにか問われても困るが。

 

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写真:夜の台北車站前。信号が変わると一斉に二輪が走り出すのが面白い

 

故宮博物院

写真撮影は自由(日本とは大違いだ)。三脚、フラッシュをたかなければよいだけなので、手持ちのカメラ2台で楽しく撮らせてもらった。

説明文は館内の細かい展示以外は日本語も併記してあったし、常に英語は併記だったのだけど、慣れない場所でちょっと疲れて頭が痛かったのと写真を撮るので精一杯だったのもありそこまで深く読み込めなかった。

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写真:細工を施した衝立。こういう木彫りに石を嵌め込んだものが結構多くて、これの前で写真を撮っている観光ツアー客もたくさんいた

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写真:目玉の白菜はさすがに人気。全長17.5cmと、意外と大きい。

 

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写真:博物院を出たところ。正面のマンション、よくみるとものすごく古くてシュールだけど、台北ではこういうマンションをよく見かけた

観光客の層としては、ツアーでの客(台湾国内からなのか、中国からなのかはわからなかったけど両方いたようにも思えた)もいれば休日に訪れたような雰囲気の人もいた。勿論家族づれも多くて、白菜の前で子どもと一緒に写真を撮る人が多いのが印象的だった。

 

そうそう、電車の車内広告に『上半身思考』と題されたデートDV(?)防止策があったり、歩きスマホ禁止の広告がシュールな絵で面白かったり、全体的に日本のオタク文化との親和性は感じた。絵のデフォルメがとてもうまい。

男女共同参画や子育てに関しての行政の取り組みがそこかしこに観られる反面、上記に挙げたような建物の老朽化が目立つなど、日本に暮らし慣れた身には(そこにそう力が入るのか・・・)というような印象もあった。もちろん悪い印象ではなくて、国によってここまで漸進の仕方が違うものなんだなあという純粋な驚き。

 

ちなみに、到着した日の晩は身内が語学留学で知り合った友人と現地で再会しての食事だったので、スマホにしか食べ物の写真が入っていない。炒め物が多くて大体野菜と肉・魚といった感じ。食べやすいしおいしいのだけど、油っこいからお腹がすぐいっぱいになってしまう。

 

普通は屋台の食べ歩きとかを写真にあげるものなんだろうか...(というわけで続きは第2回に譲ることとする)