毒素感傷文

どうしようもなく感銘を受けてしまう日々のあれこれについて。

100冊読破(81-90)

1.2.昨日までの世界(上・下)/ジャレド・ダイアモンド

 

 

昨日までの世界(上)―文明の源流と人類の未来

昨日までの世界(上)―文明の源流と人類の未来

 

 



 

昨日までの世界(下)―文明の源流と人類の未来

昨日までの世界(下)―文明の源流と人類の未来

 

 『銃・病原菌・鉄』と『文明崩壊』と同じ著者の本。でもこの本は明らかに人類学だけでなく、『文化』にも基づいているものであったなと思います。

法規による裁きと人による裁き。裁きというか解決というか。それらを民族の風俗のなかで共存させたり、独特のコンテクストに法律を捩じ込んだりすることの無理と、反対にそれがもつ可能性についても論じられています。

また個体の判断力やコミュニティの結合力についてなんかも結構面白かったです。中身をあんまりネタバレしてしまうと面白くないのですが、コミュニケーションや危機管理については結構狩猟採集生活者や先住生活者から学ぶところも多いんじゃないかと思いましたね。これは結構な名作だなあと自分の中では思います。



 

3.x-デザイン 未来をプロトタイピングするために / 山中俊治

 

x‐DESIGN――未来をプロトタイピングするために

x‐DESIGN――未来をプロトタイピングするために

 

デザインのデザイン、というか編者であるこの人の作品が気になって手に取ったものです。

色んな人が作品を交えてデザインの地平について語っていくものなんですけど、内容もさることながら作品それそのものが楽しいのでぱらぱら見るだけでも雑誌感覚で読めます。いい。

 

 

 

4.都市はなぜ魂を失ったか-ジェイコブズ後のニューヨーク論 / シャロン・ズーキン

 

都市はなぜ魂を失ったか ―ジェイコブズ後のニューヨーク論 (KS理工学専門書)

都市はなぜ魂を失ったか ―ジェイコブズ後のニューヨーク論 (KS理工学専門書)

 

都市デザインの方からでなく都市論メインの方を読んだのはこれが2冊目です。1冊目はニールスミスの『ジェントリフィケーションと報復都市』でした。

実際この本の中にも上述の本が出てくるのですが、都市の均質化やジェントリフィケーション、メタボリズムについてひとつひとつ実例を用いて丁寧に説明されています。そして最終的に、都市が持続可能となったケースの成功例についてはその理由を。いやー都市っていいです。いいんですよ。いいったらいいんです…

 

 

 

5.音楽する身体-"わたし"へと広がる響き / 山田陽一

 

音楽する身体―“わたし”へと広がる響き

音楽する身体―“わたし”へと広がる響き

 

これは音楽をやるならば是非読んでおきたいなと思って読みました。

でまあ後半にいたるにつれて音楽するという経験または体験それそのものの話になっていくんですけど、人と音を合わせるのってコミュニケーションのひとつの形だと思うんですよね。だからセッションそのものはまるで言葉を交わすよりも密なコミュニケーションで、相手のもてるものをすべて引き出しながら自分のもてるものを全部ぶつけなければならなという言い訳のきかんもんやと思います。言葉はオブラートに包めますが音は言葉ほどには包めない。

そういうことを思い出す本でした。

 

 

6.知の生態学的転回1 身体:環境とのエンカウンター / 佐々木正人

 

面白そうだなあと思って借りてきました。

読んでいる途中に自分はノーマンの『誰のためのデザイン?』メルロー=ポンティの『知覚の現象学』の間っぽいなあと感じていたようです。

認知科学や哲学は好きな領域なのでおさらいみたいな感じで読んだのですが、発達心理学+アフォーダンス知覚の形成みたいな領域にきた瞬間いきなり自分の中でこの本の優先順位があがりました めっちゃ面白かったです。子供がはいはいをしだしたときに触る両手足の場所、その感覚、認識についてとかもうわくわくします。人間が物質に対して抱いている『印象』の解析にわりと興味があるので。2-3と続くので次が楽しみです。

 

 

 

7.建築のちから / 内藤廣

 

建築のちから

建築のちから

 

○○デザイン講義シリーズで知った方のエッセイ形式の本。エッセイなので読みやすいけどあまり文章が上手ではない、というのは恐らく語りそのものは作品でなされてきたからであり、また人との語らいの間にあるからなんだろうとなんとなく思う。

 

建築は場の翻訳だ、っていっていて、実際にどういうものを翻訳してどのように表されたかが書かれています。さくっと読める。でもデザイン講義シリーズの方が面白いです。若者向けだからかな

 

 

 

8.デザインの骨格 / 山中俊治

 

 

デザインの骨格

デザインの骨格

 

 

ちょうどこれを読んだあと、『デザインの解剖』展にいきました。

デザインの解剖は実際に視覚的にデザインの要素を展開していたのですが、この本はそこにあるプロジェクトや意図、目的、それがもたらした影響についても考察しています。

アップルのアイフォン解体から始まる本です…解体て。

 

 

 

9.場のちから / 内藤廣

 

場のちから

場のちから

 

うん、都市デザイン。

都市計画に含まれた公共建築物というのは造るのにものすごく気をつかうんだろうなと思うんですよね。構造物を作るひとが都市というリヴァイアサンを相手にしなきゃならんのってプレッシャーやろうなあと思ったりします。こっちの方が本は楽しく書かれていたように思います。

 

 

 

10.構造デザインマップ 東京 / 久保純子

 

構造デザインマップ 東京

構造デザインマップ 東京

 

マップなのでどうしようかなあと思ったんですが内容的にいれてもいいだろうと思って入れてしまいました。結構真面目な建築デザインに関する本です。東京街歩きのときに参考にしたくて買いました。ランドマークとなる建物について、その構成であるとか意味について結構しっかり書き込まれています。また東京に行く折にはこれを基に色々見て回りたい。