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毒素感傷文

どうしようもなく感銘を受けてしまう日々のあれこれについて。

100冊読破10/100

年明け前くらいからひっそり始めたこの活動。いえ、SNS上でこれを掲げている方がいらっしゃったのです。特に年数が決まっているわけでもないのですが、面白そうだなと思って自分もやることにしていました。

自分なりのルールとしては、自分の専門の本ないし技術本は入れないということだけです。小説がほとんど入っていませんが、たまたまです。

 

では1冊目から。

1.利己的な遺伝子リチャード・ドーキンス

利己的な遺伝子 <増補新装版>

利己的な遺伝子 <増補新装版>

 

 

詳しい感想、というか読み終わってすぐ書いた記事がこちら。 まあ特にそれ以上に付け足すべきことはないと思います。

streptococcus.hatenablog.com

いやあ面白かったですね。これは本当におすすめします。面白かった。

 

 

2.迷惑な進化―病気の遺伝子はどこから来たのか/シャロン・モアレム

迷惑な進化―病気の遺伝子はどこから来たのか

迷惑な進化―病気の遺伝子はどこから来たのか

 

個人的には1冊目の利己的な遺伝子、そして6.7の病の皇帝の架け橋になるような本でした。なお、この本を読んでいても病の皇帝を読んでいてもドーキンス氏の名前がでてきたので、遺伝を考えるにあたり氏の影響は本当に大きかったのだなと思わざるを得ません。

利己的な遺伝子、病の皇帝に比べてシンプルで読みやすい反面中身は(我々医療職ですと)既知の内容も多いのですが、何より楽しく読めることがとてもいいです。どちらかといえば非医療・生物系職の方に読んでいただきたい一冊。

 

 

 

 3.魂にメスはいらない ユング心理学講義/河合隼雄,谷川俊太郎

魂にメスはいらない ユング心理学講義 (講談社+α文庫)

魂にメスはいらない ユング心理学講義 (講談社+α文庫)

 

 読み物として面白かったです。心理学に分け入るというよりは、日本における心理学の草分け的存在である河合氏についていろいろ知りたかったので買いました。

面白かったくだりが、谷川氏がLSDなどの麻薬を使ったときに得られたインスピレーションは荒唐無稽であり、詩作に対してとるに足らないものであった、というもの。芸術家の頭の中ってどうなっているのかなあと思うんですが、麻薬の作る無作為な幻影とは別モノなのかも知れない、という結論でしたが。

 

 

 

 4.哲学入門/三木清

哲学入門

哲学入門

 

 本書は哲学そのものに対する入門書ではない、と最初に書かれていた通り、確かにむちゃくちゃ読むのは大変でした。kindleだったからというのもあるかも知れませんが(携帯で読みました)。

哲学の本はぼちぼち読むことがあるのですが、いまいち食いつきにくいなあと思ってますます食いつきにくいこれを読んでしまったのです。案の定頭には何も残っておりません。が、認識のはなし、知性と理性のはなし、シニフィエシニフィアン(これは後からソシュールの本で出てくる)、などなど『用語の定義』に触れてみる、という意味ではよかったかなと思います。正直読むのに時間をかけすぎました。暇なときにぺらぺらめくっていたので余計に頭に残らなかったのでしょう。無念。

 

 

5.宗教社会学を学ぶひとのために/井上 順孝

宗教社会学を学ぶ人のために

宗教社会学を学ぶ人のために

 

いやあこれ面白かったです!自分にとっては、とても斬新でした。 

宗教について興味がありながらもなかなかいい本に出合えないなあと思って悩んでいたのですが、以前どなたかが読了ポストをされていたので自分もこれを読んでみたいなと思っていたのです。

宗教の様式や考え方ではなくて、「宗教とは」なんなのか、宗教の成り立ちや意図するところなどを新興宗教も含めて深い洞察がなされていました。ご一読あれ、とわりと自分は自信をもっておすすめできます。

 

 

 

6.7.病の皇帝「がん」に挑む ― 人類4000年の苦闘 上・下/シッダールタ・ムカジー

 

病の皇帝「がん」に挑む ― 人類4000年の苦闘 上

病の皇帝「がん」に挑む ― 人類4000年の苦闘 上

 

 

 

病の皇帝「がん」に挑む ―  人類4000年の苦闘 下

病の皇帝「がん」に挑む ― 人類4000年の苦闘 下

 

 

ここにありますのでこちらで。自分が医療職だからというのは勿論ありますけれども素晴らしい本でした。最近文庫本も出ましたので、持ち歩きにはそちらが便利かも知れません。

streptococcus.hatenablog.com

 

 

 

8.システムのレジリエンス さまざまな擾乱からの回復力/
情報・システム研究機構新領域融合センターシステムズ・レジリエンスプロジェクト

システムのレジリエンス さまざまな擾乱からの回復力

システムのレジリエンス さまざまな擾乱からの回復力

 

タイトルに惹かれて内容をろくに見ずに買ったのですが、これも面白かったです。

心理学におけるレジリエンスとはまた別の概念なのですが、個人を統合されたシステムとしてとらえるとまったく適用できない話でもありません。そして組織にとっては非常に心強い一冊であるように思います。チームでお仕事をされる方にちょっとおすすめ。

 

 

 

9.マネジメント/ピーター・F・ドラッカー

マネジメント[エッセンシャル版] - 基本と原則

マネジメント[エッセンシャル版] - 基本と原則

 

エッセンシャル版ですが、とりあえず読んではおきたいなあと思っていたのでこれを機会に購入しました。いますぐ何ができるとか、ためになるとかを期待していたわけではなくてなんというかネタとして。流行りのドラマ見るようなものですね。

そう思うと利己的な遺伝子も、病の皇帝も私の中では流行りのドラマだったのですが。

けど思った以上に面白くて、『健全な経営・組織の運用』ってなんなのかなーと深く考えさせられました。し、わりと自分はこういう考え方が好きなんだなと気づけてよかったです。むかし、自分の母は経営者の書いた著書をよく読みたがったのですが、自己啓発本やそういった本を読むよりずっと面白い気がします。

 

 

 

10.ソシュール 一般言語学講義: コンスタンタンのノート/フェルディナン・ド・ソシュール

 

ソシュール 一般言語学講義: コンスタンタンのノート

ソシュール 一般言語学講義: コンスタンタンのノート

 

ワタシには早すぎた本。と思いつつ、いや楽しく読みました。

哲学を少し触るにあたって概念とかそういうものを考えたいし、そもそも言語ってなんだ?というところにまで行き着いたので言語学の革新者ソシュールの本は一度読みたいなあと思っておりました。

他の編纂でもっとわかりやすいものがあったように思うのですが、あえていちばん実際の授業に忠実だというこれを選びましたです。結果がよかったのかどうかはよくわからない。

面白かったのが、概念として「さっぱり理解できない章」と「難しく考えなくても一瞬で理解できる章」があったことです。これはなんかまだ引っかかる部分があるので余力があればもうちょっと記号学とかの本も読んでみたいなあと思ったりしました。

 

シニフィアンシニフィエ、言語と言語活動(発話)について、いろいろ面白い導入があっていわゆる言語学というものに初めて触れるにしてはよい本に出会えたようにも思います。わからん、もっといい本があるのかも知れませんが。